学習(学校教育)と社会を接続するヒント。日本成長戦略会議の成長投資17分野

こんにちは、管理人です。

娘の高校受験があったため、ひさびさの投稿です。
受験の結果は企業秘密です(笑)。

もうすでに、今年の高校入試の日程はほとんど終了しているかもしれません。
今回の結果はともかく、人生は長いです。
短期目標と長期戦略を並行して立てていくことは大切だと思います。

「学校での学習」と、「社会に出て食べていける能力」とをどう接続するかというのは大事な視点だと思います。
むかしはそんなこと考えませんでしたが、今では義務教育段階から試行錯誤がなされているためか、利口な子が増えたなあという印象です。

「社会に出て食べていける能力」は、今の社会では非常にシビアになっていて、「毎日学校に通って勉強しても役に立たないし、無理なんじゃないかなあ」というのが子供たちの本音ではないかと思います。
社会で成功するかどうかは運やめぐり合わせに大きく左右されるし、情報のスピードが速いので、すぐに結果を出さないといけません。

繰り返しになりますが、学校での学習と社会に出てから活躍できる能力とをどう接続させるかというのが、保護者としての課題であり悩みです。
そのためには、基礎学力を長期にわたって積み上げるとともに、社会や経済の変化(どの業界が市場規模が大きくこれから成長するのか)をとらえていくことが必要です。

今回はそのための一つのヒントを考えていきたいと思います。

日本成長戦略会議の「成長投資17分野」とは?

高市早苗さんは、2025年10月21日に、女性初の内閣総理大臣になりました。
その高市総理が自らの構想をもとに、「日本成長戦略会議」を立ち上げました。
この日本成長戦略会議は、日本がこれからどうやって再び経済大国として復活するかということを話し合うために設置されました。

ここで、「危機管理投資」・「成長投資」の戦略分野として17分野が挙げられています。

「危機管理投資」・「成長投資」の戦略17分野

1.AI・半導体
2.造船
3.量子
4.合成生物学・バイオ
5.航空・宇宙
6.デジタル・サイバーセキュリティ
7.コンテンツ(ゲームやアニメ産業など)
8.フードテック(食品開発など)
9.資源・エネルギー安全保障・GX
10.防災・国土強靱(きょうじん)化
11.創薬・先端医療
12.フュージョンエネルギー(核融合)
13.マテリアル(重要鉱物・部素材)
14.港湾ロジスティクス(物流)
15.防衛産業
16.情報通信
17.海洋(レアアースなどの海洋資源)


参照元:
日本成長戦略本部/日本成長戦略会議|内閣官房ホームページ
日本成長戦略本部(第1回)議事次第|内閣官房ホームページ

↓「成長戦略の検討課題」の資料のなかで、17分野が列挙されています(PDFが開きます)。
shiryou4.pdf

この17分野は、まさにこれから日本が再び10年、20年にわたって世界のトップランナーになるために必要な産業と高市総理が考えているものです。
高市さんは、総理大臣になる前から産業テクノロジーに関心を持ち構想を練っておられたと思います。
自ら本も書き、いろんなメディアでも語っておられます。
この「成長戦略の検討課題」という資料は、絶対高市総理が自分で書いたものだと管理人は考えています。

このなかで、いくつか難しいワードがあるので解説します。

半導体:半導体とは、電気を通す「導体」と電気を通さない「絶縁体」の中間の性質を持つ物質です。
特定の条件下で電気の伝わりやすさを変化させることができ、この特性を利用して、スマートフォンやパソコン、家電製品など、現代社会のあらゆる電子機器に不可欠な部品として使われています。
(参照元:半導体とは : 日立ハイテク

量子:私たちの体をはじめ、すべての物質は原子から成り立っています。
「量子」とは、原子やそれを形作る電子、陽子、中性子、さらに小さなニュートリノやクォークなど、私たちの暮らす世界とは異なる法則が働く粒子のこと。
その法則は「量子力学」と呼ばれ、物理学の中でもとりわけ難しい分野とされます。
量子コンピュータの分野では、日本が最先端の研究を進めています。
(参照元:授業に潜入!おもしろ学問 量子物理学 中家 剛教授 大学院理学研究科 – 京都大学広報誌『紅萠』
【知っているかな?】量子技術研究で日本は先駆けだった。そんな日本には量子コンピュータが何台ある? | 教養としての量子コンピュータ | ダイヤモンド・オンライン

合成生物学:合成生物学は、バイオテクノロジーや遺伝子工学などを統合し、DNAやタンパク質などの生体構成物質を人工的に改変・組み合わせることで、人工的な生命システムを構築し、生命を全体的に理解しようとする学問分野です。
(参照元:合成生物学 | 公益社団法人 日本薬学会

フードテック:フードテックとは、 「Food(食)」と「Technology(技術)」を組み合わせた造語で、食に関するあらゆる分野に最新テクノロジーを取り入れ、新しい価値を創出する取り組みを指します。
生産から加工、流通、消費に至るまで、食のサプライチェーン全体で活用され、食料問題の解決に貢献すると期待されています。
(参照元:フードテック(food technology)とは?意味や注目される背景、解決できる問題を解説 │食品工場 Week

GX:GX(グリーントランスフォーメーション)とは、温室効果ガスを排出する化石燃料から、太陽光や風力などのクリーンエネルギーへの転換を通じて、経済社会システム全体を変革する取り組みです。
これは、地球温暖化対策と経済成長を両立させることを目指しています。
(参照元:GX(グリーントランスフォーメーション)とは?意味やGXリーグなどの取り組みについて解説 | NECソリューションイノベータ

フュージョンエネルギー:フュージョンエネルギーは、核融合反応によって生じるエネルギーです。
核融合反応では、軽い原子核が衝突・融合して別の原子核に変化します。
この反応は、燃料1グラムで石油8トンに相当する膨大なエネルギーを生み出す可能性があります。
(参照元:フュージョンエネルギーとは?「核融合」から新呼称へ[Q&A-25] – 核融合の先生

港湾ロジスティクス:港湾ロジスティクスは、国際物流の効率化と競争力強化を目的としています。
港湾で輸入されたコンテナ貨物を、内陸の物流拠点まで陸上輸送するのではなく、港湾近くでデバンニング(コンテナからの貨物取り出し)や流通加工、在庫管理を行い、消費地へ直接輸送することで、流通の煩雑さや非効率性を解消します。
船舶の大型化によるコンテナ取扱貨物量の増加や集中に対応し、ターミナル内の混雑を緩和します。
また、国際戦略港湾におけるロジスティクス・ハブ機能を強化することで、国内外からの貨物の集約や創出を図ります。
(参照元:国土交通省資料Microsoft PowerPoint – プレス用資料(1~4)

レアアース:レアアースとは、スカンジウム、イットリウム、ランタノイド15元素の合計17元素の総称で、スマートフォンや電気自動車などのハイテク製品に不可欠な希少な金属です。
地殻に広く分布していますが、鉱石からの抽出や元素ごとの分離が難しい特性を持っています。
レアアースは、超伝導、強磁性、触媒、光学、蛍光など多様な特性を持ち、さまざまな製品に利用されています。
(参照元:レアアースとは? レアメタルとの違いや環境への影響を解説 | ELEMINIST(エレミニスト)

まとめ:それぞれの戦略分野で活躍するために、若者の教育で留意すべきこと

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ものすごくスケールの大きな話でワクワクしますが、ちょっとスケールが大きすぎてビビりますよね。

このような分野でこの先10年、20年活躍するためには、これからの若者に、何を、どのように教えればよいのでしょうか?

17分野は「経済安全保障」と「成長」を同時に狙う色合いが強く、技術だけでなく制度・国際環境・実装力まで含む人材が必要になります。
高市総理も施政方針で「経済力の基盤は人的資本」とし、教育の質向上(教職員体制の充実等)を人材政策の柱に位置付けています。
この前提に立ち、分野横断で重要な留意点をいくつか挙げます。

1.基礎学力(数学・統計・情報)を使える形で徹底
AI・半導体、量子、ドローン、造船、防衛、資源開発のいずれも、数理・統計・計算機科学の土台が効きます。
暗記よりも「モデル化→検証→改善」の反復ができるカリキュラムが重要です。

2.デジタル実装力(ソフト×ハード×データ)の統合教育
AI・半導体やドローン、AIロボットは、アルゴリズムだけでなくセンサー、組込み、通信、クラウド、データ管理まで「つなぐ力」が要ります。
大学・高専・専門学校でのPBL(課題解決型学習)や実験・設計の比重を高めるのが有効です。

3.安全保障・リスクマネジメントの素養(危機管理投資の理解)
重要鉱物(レアアース)や造船・防衛は、地政学、輸出管理、調達、サプライチェーン強靭化と密接です。
理工系でも、経済安全保障・法規・標準化・コンプライアンスを最低限学べる設計が望まれます。

4.研究開発だけでなく「社会実装・事業化」まで見据えた教育
官民投資で伸ばす戦略は、技術を市場・公共調達・規制整備と結び付ける力が要点になります。
起業・知財・プロダクト開発・PM(プロジェクト管理)を横断的に学ぶ機会が重要です。

5.現場体験(インターン、共同研究、実習)を拡大
海洋資源(試掘・分析・精製)や半導体は巨大装置産業で、現場理解が競争力になります。
産学連携の実習枠を増やし、学生が早期に職業スキルと研究テーマを接続できるようにすることが効果的です。

6.倫理・安全(AI倫理、デュアルユース、セーフティ)を必修化
AIやドローン、防衛関連はデュアルユース(民生と軍事の両用)になりやすい領域です。
技術者が判断を誤らないために、倫理・安全・説明責任を早期から訓練する必要があります。

以上、「日本成長戦略会議の成長投資17分野」の説明と、これらの分野で活躍してくれる若者を育てるために留意すべきことをまとめてみました。

ちょっと難しい話でしたね。

国が国家戦略として進めていく政策には、大きな予算が投入されます。
上に挙げた産業分野というのは、総理大臣が変わっても、重要であり続けるでしょう。

繰り返しになりますが、学校での学習と社会に出てから活躍できる能力とをどう接続させるか。

そのためには、基礎学力を長期にわたって地道に積み上げるとともに、社会や経済の変化(どの業界が市場規模が大きくこれから成長するのか)をとらえていくことが必要です。

このような分野は、たくさんの技術の集積で、かつ多くの「ヒト・モノ・カネ」が投入されます。
雲をつかむような話かもしれませんが、活躍できる場所は無限にあります。
そのなかで自分がどこで活躍できるか、何が得意で何だったら興味を持って研究できるか、好きなことや得意なことを組み合わせて何ができるか。
そんなことを考えながら日々を過ごせば面白いし、諦めずにコツコツと頑張ればきっと結果は出るはずです。

高市総理ご自身の書籍を読むと、この記事の趣旨がより深まって面白いと思うので、おススメです。
きっとやる気がわいてくることでしょう。

では、また。

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