中学校で不登校を経験。全日制高校への適応が難しい場合の進路

中学校で不登校になり、全日制高校への進学が難しいという話を聞きます。
その場合、どうすればいいんでしょうか?
よく話に聞くのは、定時制高校への進学です。

中学校で不登校を経験し、全日制高校への適応が難しい場合でも、進学の道は複数あります。
以下に、全日制高校以外の選択肢を考えます。

  1. 定時制高校

・特徴
授業は昼間、午後、夜間など柔軟な時間帯で行われる。
1日の授業時間が短く、卒業までに通常4年かかる。
働きながら通う生徒も多く、生活リズムを整えやすい環境。
夜間部では給食を提供している学校もある。

・メリット
通学時間帯を選べるため、体調や生活リズムに合わせやすい。
学費が比較的安い。

・注意点
毎日の登校が必要であり、通信制ほどの柔軟性はない。

定時制には、さらに学年制と単位制があります。
筑後地区には、明善高校、三池工業高校、大川樟風高校、福島高校(以上、学年制)、大牟田北高校(以上、単位制)があります。

  1. 通信制高校

・特徴
基本的に毎日通学する必要がなく、郵送やオンラインで学習を進める。
自分のペースで単位を取得できるため、生活リズムが崩れている場合でも対応可能.

・メリット
不登校経験者にとって適応しやすい環境。
学習スタイルが柔軟で、働きながら学ぶことも可能。
サポート校や技能連携校と組み合わせることで、さらに手厚い支援を受けられる。

・注意点
自主的に学習を進める必要があるため、自己管理能力が求められる。

通信制には、「N高等学校・S高等学校・R高等学校」や「トライ式高等学院」など、全国から入学可能な学校が多数あります。

  1. 高等学校卒業認定試験(高認)

・特徴
高校を卒業せずに大学や専門学校への進学資格を得られる試験。
自宅学習や家庭教師を活用して準備することが可能。

・メリット
高校に通う必要がないため、時間や場所に縛られない。
早期に進学資格を取得できる。

・注意点
高校生活を経験できないため、友人関係や学校行事の参加が難しい。

  1. サポート校やフリースクール

・特徴
通信制高校と連携している学校が多く、学習や生活面での支援を提供。
少人数制で、個別対応が充実している。

・メリット
不登校経験者に特化した支援が受けられる。
学校復帰へのステップとして利用可能。

・注意点
通信制高校と併用する場合、費用がかさむことがある。

通信制サポート校は、「トライ式高等学院」や「ベネッセ高等学院」など、全国に多数あり最近注目されています。

  1. 全日制高校の特別支援プログラム

・特徴
不登校経験者向けの特別な支援体制を整えた全日制高校(例: エンカレッジスクール)。
授業時間の短縮や反復学習など、適応しやすい環境を提供。

・メリット
全日制高校の形態を維持しつつ、手厚いサポートを受けられる。
同じ境遇の友人ができやすい。

・注意点
学校によって支援内容が異なるため、事前の確認が必要。

福岡県内では、不登校の生徒を対象にした「学びの多様化学校」(不登校特例校)として、県立小郡高校に、2025年に1学級(定員40人)設置される方針です。

まとめ

不登校経験者には、全日制高校以外にも定時制高校、通信制高校、高認試験、サポート校など多様な選択肢があります。
自分のペースや環境に合った進路を選ぶことで、学び直しや自己肯定感の向上が可能です。
まずは学校見学や資料請求を通じて、具体的な進路を検討してみてください。